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今回は断乳についてお話しします。 育児休暇が終わりに近づき、子どもを保育園など に預けることが決まると 「なるべく早く断乳しなくては」と 考えておられるママもいらっしゃるでしょう。
先輩ママの断乳失敗談や、なかなかうまく 行かないという悩みを目や耳にすると 自分は大丈夫かなと不安になることも あるでしょう。
ここでは断乳を不安なくすすめるための コツをいくつかお話ししたいと思います。
○断乳とは
断乳は母乳による育児が可能なママが、やむなく授乳を中止しなければならないということですね。
その理由として、仕事復帰や入院や投薬が必要な病気にかかるなどがあります。そのために2、3日ごとに授乳回数1回ずづ減らして子どもにおっぱいをもらわないことに慣れてもらったりママの母乳のでる量を徐々に少なくしていくために設ける期間のことを表すこともあります。
ママの都合で授乳をを止めるということは、ママにとって少なからず後ろめたさ、子ども対して申し訳ない気持が起こったり、乳腺炎など胸のトラブルの心配もあって悩まずにはいられないことと思います。
つまり、授乳することはそれだけママにとっても子どもにとっても意味深いものだということと言えますね。断乳をするタイミングは思い立った時におこなうのもおすすめですし、その際に赤ちゃんが泣き叫ぶなら赤ちゃんへの小児鍼をおこなったり、マッサージを教えて家でやってもらうこともあります。
○授乳することの大切な役割、母乳と人工ミルクの違いは?
ここで、今一度授乳について振り返ってみましょう。 母乳は栄養価も高く、子どもを育てるために大変優れています。 また、母乳を飲ませることによってママの体にもいいことがたくさんありますね。
例えば、産後の子宮収縮を促し回復を早める、育児中の寝不足などからくる精神的落ち込みを防ぎ、気持ちを安定させる、さらには年齢を重ねた際の骨粗しょう症の予防という役割もあるそうです。
そして、授乳することによって、ママと子どもは肌が触れ合います。愛情をダイレクトに感じることができる重要なスキンシップでもありますね。授乳の時間は単なる食事の時間というだけではなくママと子どもにとって愛情を深める大切な時間だということを子どもだけではなくママも実感していると思います。
ところで、断乳とよく似ている言葉に「卒乳」というのがあります。卒乳は、子供の成長に従って自然に母乳を飲まなくなることです。WHOは2歳以降でも子どもが望めば授乳することを推奨しています。ですからママの体調や都合に問題がなければ、子どものペースに任せて「卒乳」することが望まれています。
断乳を始める前に、本当は自然に終了する卒乳が理想ではありますが、そうもいかないこともあります。断乳をする理由について多く耳にするのが、仕事復帰で保育園などに子どもを預けなくてはいけないというもの。そのような場合、今まで通りにママがいつでも授乳するというわけにはいかなくなりますね。
でも、「もうおっぱいはあげられない」と完全な断乳をするのではなく、「昼間はあげられないけれど仕事が終われば授乳できる」 「休日は時間に余裕があるから授乳できる」と考えてママの母乳の量や体調に合わせ、無理のないように授乳を続ける部分的な断乳をする方法もあります。卒乳にいたる過程にもよくみられますね。
実際に多くの働くママが部分的に断乳をしながら、授乳を続けているようです。ただし、ママの体調が優れない理由でどうしても授乳を完全にやめなければならないという場合は、やるしかありません。そのような場合は、助産師などに相談しながら不安がないように断乳をすすめましょう。
断乳の進め方の大切なステップについて
授乳のメリットは栄養面だけではなく ママと子どもの精神的安定というとても大切な面がありましたね。 ですから、断乳をする際は精神面のケアも重要になってきます。
できるだけママと子どもがともに落ち着いた気持ちで断乳期間を始めたいものですね。そこで数日間の「準備」期間を、1つ目のステップとして加えることをおすすめします。
「準備」とは、難しいことではありません。断乳することについてママが子どもにしっかりお話しすることです。例えば、ママが授乳を止める理由、授乳回数が減ることやおっぱいを止めることについてです。
そして、断乳をしても「ママは変わらすあなたのことが大好きだよ」ということを、優しく繰り返しお話ししましょう。 子どもがそれを理解するかどうかはわからないのですが、「ママは大切なことを話してくれている」ということが どうも伝わっているようなのです。
ママ自身もそれを繰り返すことで、辛さや後ろめたい気持ちを整理でき、心の準備が整います。また、断乳期間中にも同じようにお話ししましょう。ママから同じ言葉を聞くことで、子どもはより安心感を持つと思います。
断乳期間中と断乳後のケアに関しては、
この時期で大切なことは授乳時間の減少がそのままスキンシップの減少にならないようにしたいということですね。授乳の代わりに公園に出かけて遊んだり、おもちゃやお歌など子どもが好きなことを たくさんしながらお互い笑ったり、体を動かしてあげてください。
子どもの興味に合わせて新しいおもちゃや絵本などを1つ2つ増やして、しっかり活用し子どもの 満足感を増やしても良いと思います。水分補給や栄養のあるおやつを与えながら、授乳が減った部分を調整します。気を紛らすこともできます。とはいえ、ママと子どもがストレスで煮詰まらないように、子どもがぐずったりしてもパートナーや両親に助けてもらえるよう応援を頼んでおくと良いです。
断乳の具体的な方法についてはネットでも探すことは容易ですが、ママの母乳の量や子供の月齢や性格などひとりひとり違いがあります。不安なことがないようネットの情報以外にも母乳外来や助産師にも相談して行うことをおすすめします。
当院で実際おこなっていることについては、お母さんの鍼灸や整体の治療はもちろんのこと赤ちゃんの治療もおこなっていることです。お母さんとのスキンシップができるように自宅でできるマッサージなどもご指導しております。治療院では刺さない鍼である小児鍼を、自宅ではお母さんがお子様へのマッサージを併用していくことで自然に授乳がいらなくなったという方が多いです。ぜひおすすめしております。
今回は断乳についてお話ししてきました。断乳をする時、ママには何らかの理由があります。「自分が病気にならなければ」「仕事に戻るために断乳なんて」といった気持ちになって悩んだり、悲しくなったりするママもいらっしゃることでしょう。自分を責めたり、周りの状況に不満が募るかもしれません。
でもどうか自分を責めたりしないでください。授乳を続けてきたこれまでの自分をよく頑張ったと褒めてください。お話ししたように、授乳は栄養を与える行為だけではなく子どもにもママにも、幸せな気分、安心感や愛情に満ちた特別ともいえる大切な時間でもあります。
そんな時間がなくなる寂しさはありますが、断乳を始める時は、ぜひ残り少なくなった授乳の時間を大切に大切に過ごしてください。
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